最低賃金と複数事業所

 

最低賃金は都道府県ごとに毎年秋ごろに変更されることがあります。

近年の毎年のような最低賃金のアップは会社の経営に支障が出る様相もありますが、おそらく生活保護費との関連で、生活保護の水準近くまでは将来的に上がっていくような予想もあります。

最低賃金額は都道府県ごとに金額で大きな開きがあります。

全体の傾向としては

 

  • 都市部ほど高額
  • 地方に行くほど安くなる

 

というものがあります。

東京、神奈川、大阪などは特に高額といえます。

まれに質問があるのですが、本社と他の事業所(支店・営業所など)とが別の都道府県にあるという場合、最低賃金はどれが適用されるのかという問題があります。

基本的にはそれほど難しくなく、シンプルに考えていくことができます。

 

その事業所がどの県にあるのかで判断する

 

例えば以下のような会社があったとします。

 

  • 本社 東京
  • 支店 大阪
  • 営業所 福岡

 

この場合、本社は東京の、支店は大阪の、営業所は福岡の最低賃金額が適用されます。

つまり本社の属する県の最低賃金がすべての支店・営業所などに適用されるわけではないということです。

 

県ごとに賃金体系を変える

 

つまり時給制のような従業員がいる場合、上記の最低賃金の法則は露骨に表面化することもあります。

地方の営業所では700円台の時給で、東京のパートタイマーは900円弱としなければいけないということもあります。

同じ会社なので同じような作業をしていることもあるかもしれませんが、法律の定めによって時給で100円程度差がついてしまうこともあるでしょう。

また正社員でも影響が出てくることもあります。

月の平均所定労働時間が160時間として計算すると

 

  • 東京 870円 × 160時間 = 14万円弱
  • 沖縄 670円 × 160時間 = 11万円弱

 

と基本給の最低額がこのように県によって3万円も変わってきます。

(数字は平成25年のものを使用)

月平均所定労働時間とは」参照。

当然残業代の時間単価も影響しますし、やはり県で似た作業をしていても賃金が毎月数万変わってくるということもあります。

定額残業代手当は最低賃金に注意して規定する

法律上はこのような差が出ることも違法ではありませんが、似た作業をしているというような場合、あまり他府県の賃金情報を流布させないようにしてモチベーションを下げたりしないようにすることも必要かもしれません。

 

最低賃金違反には罰則があります

 

最低賃金は毎年改正の可能性があり、また正社員の定額残業代手当を設定している場合には対応がやっかいと記載をしました。

しかし最低賃金違反には罰則があり、労基署の是正勧告の対象ともなりえる重要な項目であるといえます。

最低賃金違反の罰則

是正勧告の対応

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