労働者を一人親方にする

 

平成24年の国土交通法改正によって建設業の社会保険未加入問題に国も本腰をあげて是正するようになったといえます。

従来はかなり緩く規制してきて優遇されてきたといえますが、今回の改正ではお目こぼしは許されなくなったと解釈しなければいけません。

当所にも建設業の経営者の方からの相談が多いです。

 

  • 社会保険料を節約したい
  • できれば従業員を社会保険に加入させないでいきたい
  • 法人をやめて個人として経営することで社会保険料を節約したい

 

正直、社会保険料は建設業において会社に規模によっては経営を非常に圧迫するといえます。

しかし今回の改正の背景にはもともともっと大きな視点が含まれているとみています。

そのためあまり甘く見ないほうが良いとは思います。

経営者の方からよくある相談として他に

「従業員を一人親方とする」

というものがあります。

一人親方の場合、

 

  • 労災保険料
  • 雇用保険料
  • 社会保険料

 

といったものを一人親方自身が支払うので、会社に負担は来ません。

しかし今回の改正では安易に一人親方化によって従業員を減らすこと自体が危険と思います。

 

本当に一人親方か?

 

このへんの事情は国もよく知っているようです。

そのため今回の改正によって疑似一人親方が増加することも織り込み済のようです。

もしこのような疑似一人親方から国に通報があったり、問題が出てくると

「本当に労働者ではないのか?」

について実態の調査が行われることとなりました。

これで「労働者である」と認定されれば、社会保険料などは過去2年分を遡及して会社に支払うように指導が来る可能性も高いです。

つまり、安易な社会保険料の負担逃れを国は当初から認めず、厳しいペナルティーを用意しているということです。

社会保険の調査」参照。

 

不公平の駆除が国の目的

 

毎年膨らむ年金・医療の国の負担によってこのような改正の話が出てきたといえます。

また従来から一人親方で、社会保険に加入せず、生活に将来困れば生活保護を申請するという流れがありました。

こうなるとマジメに勤務し、社会保険料を受給する人と不公平があります。

今回の改正ではこの不公平を駆除することが目的です。

その責任を他の業界と同じように建設業でも使用者・従業員に負わせるということが目的でもあります。

そのため社会保険料逃れのための一人親方化といった安易な対応は危険であるといえます。

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