役員の残業代請求?

 

役員というのは委任契約によって会社と契約している者であり、労働者ではありません。

そのため

 

  • 労働基準法の適用もない
  • そのため残業代といった割増賃金の適用もない

 

となります。

割増賃金は労働基準法の定めであり、同法の適用がなければ残業代の適用もないとなります。

しかし問題は実態として兼務役員である場合があるということです。

この場合、役員としての勤務と、労働者としての勤務とが混在しています。

労働者の部分もあれば、やはりその部分の割増賃金の請求権はあると解釈できるでしょう。

つまり実態として労働者として勤務している部分があれば、残業代請求のリスクはあると考えられます。

 

どの部分が賃金か?

 

通常、役員の場合、役員報酬が支給されると思います。

役員報酬として例えば50万となっていれば、仮に一部労働者として勤務していても、

 

  • いくらが役員報酬か?
  • いくらが賃金か?

 

というところが判断できません。

残業代請求の場合の割増賃金は賃金にしかかかってこないので、この両者が区別できないとなればやっかいな問題でもあります。

個人的には、役員といっても労働者性もある者については給与明細等でも明確に報酬部分と賃金部分を区別して明示するべきだと思います。

 

役員の残業代請求の実際

 

上記のような理想的な形で、報酬と賃金が区別されていることは非常に少ないです。

そのためこの種のトラブルは長期化する傾向があります。

流れとしては

 

  • まず労働者性があったのかどうかの決定
  • 賃金部分はいくらかの決定
  • 労働者として時間外労働は何時間あったのか?の決定

 

といった通常の従業員ではあまりないような労使間での合意や妥協がないとトラブル解決に到達しないこととなります。

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