出張中の事故と労災保険

 

出張というのは、業務命令によって行われるものです。

労災の対象になるかは

 

業務遂行性

  • 従業員が雇用契約に基づいて事業主の支配下にあること

業務起因性

  • 業務と傷病東都に因果関係があること

 

の要件から判断します。

2つとも要件が揃わないと労災保険の対象の事故とはなりません。

冒頭でも記載をしましたが、出張の場合、包括的に事業主の支配下にあるとなるので、要件の1つである業務遂行性を満たすことになります。

そのためあとの業務起因性を満たせば、労災対象となります。

出張中といってもすべての行為が業務に関係するわけではありません。

従業員の恣意的・私的行為によって事故が発生しているということもあります。

逆にいえば、積極的な恣意的・私的行為でない場合には、基本的には労災対象の事故となりやすいということになります。

 

出張中で労災対象とならなかった具体例

 

過去の労基署による出張中の事故で労災対象とならなかったケースを少し紹介します。

 

1、会社指定のホテル以外で宿泊中の事故

  • 会社指定のホテル以外での宿泊は、出張から逸脱したとなります。
  • そのため労災対象ではないとなることとなります

 

2、出張中に用務と無関係の飲酒による事故

 

紛らわしいケース

 

以下のようなケースでも基本的には労災対象となることが多いと思います。

 

  • 出張中の会社指定のホテル等での事故
  • 出張中の列車等の交通機関での事故

 

出張中の事故に会社はどう考えるべきか?

 

「これは労災事故ではないだろう」

と思うようなことでも労災対象となりえるのが出張中の事故です。

たとえば出張中に土産物を購入し、その間に負傷すれば労災対象ではないといえるでしょうか?

たしかに土産物の購入は私的行為かもしれませんが、積極的に出張から逸脱したものとまではならないことが多いと思います。

個人的には労災対象となりえると思います。

このように出張中の事故について会社が勝手に判断するのは危険であると思います。

もし判断を謝り、労災対象となれば、会社は労災隠しとなり刑事罰の適用もありえるからです。

グレーかなと思えば、自社だけで判断することは止めましょう。

労災隠し」参照。

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