労災保険の保険関係成立届

 

労働保険(労災保険・雇用保険)の保険関係が成立すれば、保険関係成立届を労基署・ハローワークに行わなければいけません。

保険関係が成立してから10日以内にこの手続をしなければいけませんが、まれに会社によってこの手続が遅くなるということがあります。

(あってはいけないことですが)

労災保険の場合には、従業員(正社員以外も含む)を1人でも雇用すればこの保険関係成立届が必要となります。

もしこの成立届が未提出の段階で、従業員が業務上負傷・疾病にかかった場合に労災保険の保険給付が受給できるのか?ということが問題となります。

 

労災保険の受給は受けられる

 

このようなケースで適用されるのが

「労災保険法第31条1項」

の「事業主からの費用徴収」というものです。

これは事業主が故意または重大な過失により保険関係成立届を提出していない期間に事故が発生した場合の保険給付について定めるものです。

労災保険の保険給付(療養(補償)給付、介護(補償)給付、二次健康診断等給付は除く)は基本的に受給できるとされています。

3つほど保険給付の対象とならないものもありますが、多くの保険給付の対象となっているといえます。

ただし事業主には一定のペナルティーがあるとされています。

 

費用上のペナルティーがある

 

条文によれば、

 

給付額の100%を支給のつど徴収する

  • 行政から成立届の提出の指導を受けていたものの、未提出となっていた場合

給付額の40%を支給のつど徴収する

  • 保険関係成立日以降1年が経過しているものの未提出となっている場合

 

となっています。

ペナルティーとして労災保険の給付額の一定割合を事業主に肩代わりさせるような内容となっています。

 

従業員からの通報もありえる

 

このような事業主からの費用徴収になりえるケースとして、

「従業員などからの労基署への通報」

があります。

「など」となっているのは、従業員の家族も含まれるからです。

いざ事故をして何の保障もないとなれば、将来や生活に不安を本人もしくは家族は感じます。

それは会社への恨みとなり、行政に通報されてしまうということにつながりやすいです。

労災保険の保険料は決して高額ではありません。

上記のようなペナルティーを受ける前にしっかりと加入しておきましょう。

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