長時間労働者への面接指導

 

労働安全衛生法則52条の2に定めのある制度で、簡単にいうと

「長時間労働者で疲労の蓄積のある者へは医師による面接指導を行う義務が会社にある」

という制度です。

 

面接指導の対象者

 

休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた時間が1月当たり100時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められる者が対象となります。

ただし、1月以内に面接指導を受けた従業員、その他これに類する従業員で医師が面接指導を受ける必要がないと認めた場合は除かれます。

また以下の従業員も面接指導の対象者となります。

 

  • 専門業務型裁量労働制が適用される労働者
  • 管理監督者
  • 機密事務取扱者
  • 監視・断続的労働従事者
  • 宿日直勤務者

 

詳しくは以下を参照。

管理監督者から残業代請求を受けた

機密事務取扱者とは

宿直・日直の許可申請

 

月100時間のカウントについて

 

時間外労働とともに、休日労働も合計してカウントされます。

また1週の法定労働時間が44時間である業種も一部ありますが、この場合でも40時間を超えた部分からカウントを行うものとされています。

詳しくは以下を参照してください。

法定労働時間が44時間の特例

 

面接指導の後行うこと

 

面接指導の結果を5年間保存しなければいけないとされています。

また面接指導の後、医師に意見を聴かなければいけません。

医師の意見を参照し必要がある場合には以下等に必要な措置を行わなければいけないとされています。

 

  • 配置転換
  • 作業の転換
  • 労働時間の削減
  • 深夜労働回数の削減

 

面接指導の費用

 

行政通達(平18.2.24 基発0224003号)によって以下のようにされています。

 

  • 面接指導の費用は会社が負担すべきもの
  • 面接指導中を労働時間として賃金支給するかどうかは、労使協議で決定することができる。ただし、支給することが望ましい。
  • 派遣社員については面接指導は派遣元が行うこと

 

面接指導と安全配慮義務

 

上記のように面接指導については従業員本人の申し出が要件となっています。

では申出がない場合、全員に面接指導をする必要はないのかというと、たしかに法律上はそれで問題はありません。

しかし安全配慮義務からいうとむしろ月100時間超の従業員には積極的に会社から面接指導を勧めるべきであると思います。

もし面接指導をさせずに過労死といった事態となれば、会社の法的責任は重大なものとなる可能性はかなり高いといえるでしょう。

会社の安全配慮義務とは?

脳・心臓疾患の業務上認定基準」参照。

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