退職申出後の懲戒解雇

 

従業員からの退職には2つの種類があるとされています。

 

  • 辞職
  • 合意退職

 

両者の違いについては以下を参照してください。

合意退職と辞職の違い

どちらにしても辞職の場合は申出日から14日、合意退職では申出日から会社の就業規則で規定されている期間が、退職日まであるとなります。

この期間中に懲戒解雇に該当するような行為等が発覚することがあります。

従業員からすでに退職の申し出がされた後に、会社から懲戒解雇ができるのか?というところが問題となります。

 

基本的には懲戒解雇は可能

 

退職の申し出がなされた後も、実際の退職日までの間は雇用契約があります。

そのため懲戒解雇を行うことは可能となります。

ただし、退職意思を示している場合にあらためて懲戒解雇しようという場合には、通常の懲戒解雇よりは有効となりにくいということもあります。

それでも懲戒解雇をするか、本人の意思通りに退職をさせるのかを選択しなければいけません。

また懲戒解雇は判例では有効性について相当に高いハードルがあります。

簡単に懲戒解雇は有効とはなりません。

 

  • 就業規則に懲戒解雇規定がある
  • その懲戒解雇の規定が判例に沿ったものである
  • 今回の懲戒解雇相当事由をよく社内で調査した
  • 本人に弁明の機会を与えるといった手続をしているか

 

といった点は慎重に検討していかなければいけません。

懲戒解雇は法的に有効となりにくい

懲戒解雇時の弁明の機会は必須

特に自社で就業規則を作成したという場合には、その懲戒規定自体が法的に無効といった内容のものも非常に多いのが実際です。

退職金のある会社、残業代が未払いとなっている会社では解雇の後、お決まりのようにトラブルが発生する確率も高いです。

その場合におかしな懲戒解雇などをしていると代理人からの指摘材料となり、会社がかえって不利になることもあります。

 

退職日まであまり時間がない

 

特に辞職といった場合、退職日まで14日しかありません。

この間に

 

  • 自社の就業規則の懲戒規定が法的に有効かのチェック
  • 懲戒解雇事由があったのかの調査
  • 過去の判例の調査
  • 本人への弁明の機会の実施
  • 実際に懲戒処分を下す

 

といったことを行わなければいけません。

どれが不完全でも法的に無効となるリスクはあります。

そのため慎重に手続を進めるとともに、迅速に必要な手続を進めていくことも必要となってきます。

どうしても期間が足りないという場合には、本人に退職日を後ろへずらすことに同意をもらうということも必要となります。

(ただし本人が同意をしない場合には仕方がありません)

同意をもらえないという場合には、期間といったことの状況次第で

 

  • 手続きを正確かつ迅速に行う
  • 懲戒解雇をあきらめて、退職という形をとる

 

のどちらかを選択するということになります。

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