始末書とは

 

通常、懲戒処分において

 

  • けん責
  • 減給
  • 出勤停止
  • 降格

 

といった処分では始末書を取るということがあります。

懲戒処分の種類」参照。

始末書には法的な意味があり、始末書に記載された行為・事実を対象の従業員が認めたということになります。

この意味もネット上で広まるにつれ、次第に「始末書の提出を拒否する従業員が増加してきた」ように感じています。

始末書を提出しない場合、その後も別の懲戒処分をして、いよいよ解雇などとなった場合、解雇理由といった場合の証拠能力が会社には十分にないという事態もありえます。

懲戒処分実施の流れ

このような理由から「言った言わない」のトラブルへとつながりやすく昔よりも解決まで長期化する傾向もあります。

 

始末書は従業員者の任意

 

判例上、始末書の提出は従業員の任意であり、強制はできないとされています。

また、始末書の提出がないことで懲戒処分することも基本的に検討するべきではありません。

例えば、けん責の懲戒処分をし、始末書の提出をしないとします。

この場合、1つの事案についてすでにけん責という処分をしています。

それに附随した始末書の提出をしないということでさらに処分をするとなると、二重処罰となり、法的に無効となる可能性が高いとされています。

1つの事案には1つの懲戒処分しかできない

またその会社の就業規則等で、「けん責では始末書の提出を求める」というような規定となっていても、始末書を提出しないからといって処分が完了しないので提出するように強要することはできないとされます。

 

顛末書で代用する

 

しかし始末書を提出しないという場合、やはり会社としては将来的に困る事態も予想されます。

上記でも記載しましたが、懲戒処分に該当する行為があったことを十分に証明できないということです。

そのためまず行うべき1つの方法としては顛末書で代用するということです。

この顛末書は

「行為に対する一部始終を記録するもの」

ということで、始末書よりも事実記録という意味合いが強く、提出してくれやすいといえます。

これでもまだ提出してくれないという場合には、

「会社が事実記録を作成し、本人にこの記載で正しいということの署名・印鑑だけをもらう」

という方法も検討しなければいけません。

また場合によってはICレコーダーによる運用も検討していく必要もあります。

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