定額残業代手当と最低賃金

 

定額残業代手当とは

「一定の固定の時間外労働に対する手当を設定すること」

といえます。

その導入と運用にはいくつか法的要件があります。

詳しくは「就業規則で定額残業代規定を置く」を参照してください。

この別ページにもある要件や運用上の注意点を遵守しておかないと無効とされうる点がやっかいです。

しかし残業代といった経費削減には有効的な方法といえるでしょう。

定額残業代手当ということで名前の通りある一定の金額の手当を毎月支給します。

それを「○時間分の時間外労働に対する支給」とするわけですが、ここで注意することがあります。

それは最低賃金法との関連です。

この最低賃金に違反した定額残業代手当も割合導入されていることもあり、いざ残業代請求が実際に起こったときなどに問題となってくることもあります。

 

定額残業代手当の最低賃金法違反かどうかの判定

 

例えば以下のような従業員がいたとしましょう。

 

  • 月給 25万
  • 月平均所定労働時間 160時間
  • 定額残業代手当 3万

 

このときに就業規則等で「定額残業代手当は月30時間の時間外労働に対する支給とする」と規定していたとします。

3万 ÷ 30時間 = 1000円

となり、平成25年の大阪府の最低賃金800円の25%の割増賃金としては違法ではありません。

月平均所定労働時間とは」参照。

 

各人の時間外単価を下回っていないか?

 

しかし

25万 ÷ 160時間 × 1.25 = 1954円

この金額が、この人の給与データから算出した時間外単価となります。

とすれば、3万の定額残業代手当は30時間の時間外労働に対する支給とはなりえません。

つまりポイントとしては

 

  • 最低賃金法違反ではないか?
  • 各人の時間外単価をクリアしているか?

 

この2点を定額残業代手当の設定には注意しなければいけないとなります。

実際に就業規則で「月30時間分の内払いとする」というような全員の従業員に適用するような規定をおいているものはほとんどが違法状態となっているといわれています。

 

最低賃金額の変更にも対応しましょう

 

ご存じのように最低賃金のアップは毎年のように平成25年の段階では行われています。

そのアップ金額も非常に大きいといえます。

この定額残業代手当の設定もこの最低賃金の上昇にも対応しなければ知らないうちに違法ともなりかねません。

最低賃金は秋ごろに発表されますので、定額残業代手当を導入している会社は特にこれにも注目しておかないといけません。

最低賃金違反には刑事罰でペナルティーがあります。

もともとややこしい行政には評判の良くない定額残業代手当ですので、最低賃金違反となっていて余計なことを指摘されないようにしましょう。

以下を参照。

最低賃金違反の罰則

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