有給休暇の事後申請

 

例えば従業員が欠勤・遅刻といった場合に、後から

「有給休暇にしてほしい」

と頼んでくることがあると思います。

有給休暇は通常は、前日までに事前に申請してもらってという手続をとりますが、この場合事後申請となります。

会社には有給休暇において時季変更権が認められています。

事後申請では時季変更権の行使ができないため、この点から事前申請が原則であるとはいえるでしょう。

欠勤や遅刻といった場合に、賃金控除を行われることがあり、それを避けるために有給申請を行ってくるということもあります。

このような場合、会社はどのように対応するべきかが問題となります。

 

法律上は応じる義務はない

 

有給休暇の事後申請については判例があります。

 

昭37.3.30 新潟地裁 電気化学工業事件

「事後振替による年休の充当と認めるかどうかは会社の自由である」

 

判例では、「事後申請に応じるかどうかは会社の自由」となっています。

そのため応じても、応じなくても良いとなります。

 

病気欠勤のケース

 

よくあるのが当日に電話があり

「風邪をひいたので今日は休ませてほしい」

ということです。

仮病の場合はともかく、ほとんど休まない真面目な従業員が風邪をひいて病院に行き、賃金が控除されるのは気の毒なようにも思えます。

当然、病気では事前に有給休暇の申請もできませんので、個人的にはこのような病気欠勤は事後でも有給申請を認めるというようにルール化しても良いと思います。

 

就業規則で規定化する

 

上記の方針を就業規則で規定化しておきましょう。

例えば

 

  • 原則、有給休暇の事後申請は認めない
  • ただし病気等、緊急やむを得ない事由による欠勤・遅刻等は事後申請でも認めることがある
  • また頻繁に事後申請が行われる従業員については診断書等の提示を求めることもある

 

このように規定するのも良いかと思います。

第3項では病気と称して、仮病欠勤されることを予防する規定となっています。

「そんな従業員はいない」という場合、第2項までで十分かと思います。

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