よくある就業規則の危険な規定

 

自社で就業規則を作成していると危険な規定がそのまま内容となっていることがあります。

この危険な規定というのは会社に余計な経費・労力・トラブルを招くという意味です。

具体的には以下のような規定は危険といえます。

就業規則の記載事項」参照。

 

総則

「従業員の労働条件および就業等に関する事項は、この規則ならびに関係諸規程のほか、労働基準法その他の法令に定めるところによる」

この条文によって会社は労働安全衛生法等に大量にある啓発基準を守ると宣言することとなります。

「本規則に定める労働条件等については、法律の改正、社会状況の変動により変更することがある」

このような内容の条文は労働条件を変更しても雇用保障をすると解釈されることもあります。

そのため解雇が困難となることもあり、中小企業ではあまり規定しないほうが良いと思います。

 

試用期間

自社で作った就業規則等では試用期間は短めに設定されていて「3か月」などとなっていることが多いです。

しかし1年程度までは法的に無効とはなりにくいので、もう少し長めに規定しておくほうが良いと思います。

まれに試用期間が過ぎて解雇が困難となってから、態度が変わる従業員もいるからです。

 

休職

休職も最近ではトラブルとなりやすい事項です。

 

  • 入社1年未満の者にも休職が適用される規定になっている(極端にはこのような場合、入社翌日でも休職させないといけないとなります。)
  • 休職期間が大企業並みに長く設定されている
  • 復職での回復程度の基準が明確ではない
  • 休職と復帰を繰り返す従業員に対応できない(精神疾患の場合、たびたび休職と復帰を繰り返すということがあります。この場合、復帰して再び休職をする場合、どれだけの休職期間が存在するのか明確ではないといけません。)

 

詳しくは以下を参照。

妥当な休職期間の長さ

休職を複数回行うことで解雇できるか?

 

解雇

解雇の最後の条文に「その他上記各号に準ずる具体的事由があるとき」とある

上記各号に準じない事由では解雇できないとなります。

この規定が会社の解雇権を狭めてしまうということになります。

「著しく」「再三」といった文言が解雇事由にある

このような修飾語は会社の解雇権を狭めてしまいます。

あまり余計な修飾語は削除したほうが良いでしょう。

 

残業代

最近最も多いトラブルが残業代請求といえます。

特に残業がある種日常的に行われている場合には、就業規則でしっかりと対応しておかないと非常に危険といえます。

 

  • 固定残業代手当の設定
  • 残業許可命令制度の導入
  • みなし制(専門業務型裁量制、事業場外みなし制)の導入

 

といった規定をしっかりとおいておきましょう。

詳しくは以下を参照。

就業規則で定額残業代規定を置く

残業自己申告制の注意点

事業場外みなし労働時間制で残業代をうまく削減する

 

年俸制

年俸制も残業代の適用除外ではありません。

むしろ年俸制は残業代が高額になり通常の月給制よりも危険なものといえます。

年俸制の場合は特に固定残業代手当の設定などで残業代請求対策をしておく必要が高いといえます。

詳しくは以下のページを参照してください。

年俸制は残業代請求では非常に危険

 

賞与

賞与は規定しなくても良いものです。

しかし規定をすると支給義務が生じます。

詳しくは以下のページを参照してください。

就業規則で賞与を規定する義務はあるか?

 

退職金規程

自社で作った就業規則のままに退職金規程を導入しているということも案外多いです。

退職金は規定する義務はありません。

しかし規定すると支給義務があるとなります。

詳しくは以下のページを参照してください。

就業規則で退職金を規定する義務はあるか?

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