「給与減額に反対は解雇となります」

 

給与の減額をしなければいけないという事情が生じてくることがあります。

また残業代請求に悩む会社の場合には、定額残業代手当の創設などをする場合もあります。

このような場合には、ほとんど労働条件の不利益変更となり、従業員各人の個別合意の取得が必須となってきます。

労力をかけて従業員と1人1人話し合いをして合意を取得していくわけですが、当然大変な時間がかかります。

しかし合意が全員から取れるとは限りません。

そうなれば冒頭の

「同意が得れなければ解雇とします」

といった強硬的な発言をしたくなる気持ちもわからないではありません。

しかしこのような発言は会社にかえって法的リスクを生じさせてしまいます。

詳しくは以下を参照。

就業規則で定額残業代規定を置く

就業規則変更と不利益変更

 

詐欺を主張される可能性が

 

冒頭のような会社の説明は詐欺となる可能性も高いです。

 

民法第96条

他人を欺罔して錯誤に陥れること。

詐欺による意思表示は、その意思の形成過程に瑕疵があるため取り消し得る。

 

冒頭の説明は明確に解雇という文言も含まれています。

説明を受けた従業員からすれば、

「雇用契約を維持するには同意するしかない」

と意思形成しかねません。

詐欺となり従業員が錯誤の状態に入ったとされれば、同意は無効となる可能性は非常に高いといえます。

 

むしろ従業員の誤解を解くこと説明が必要

 

冒頭のように説明をしなくても誤解をされることもあります。

やはり給与減額などで同意を取得しようと説明していて、

「これに合意をしなければどうなりますか?」

と質問をされることもあります。

また

「私は解雇されるのですか?」

とストレートに質問を受けるかもしれません。

このような場合、イエスといえば、やはり詐欺とされる可能性があります。

ですのでむしろ

「そのようなことはない。」

として従業員の自由な意思に基づいて同意するかどうか選択してもらう状況にしなければいけません。

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