労務管理の基礎知識労働時間

タイムカード打刻忘れ



出勤時と退社時にタイムカードを玄関などに設置していても、打刻忘れがあると思います。

またシフト表といった主に手書きやエクセルといったPCでの労働時間の管理手法を採用していても、やはり記載漏れがあります。

どちらにしても忘れてしまうと後から正確な時間を記録するのは困難だということです。

また従業員にも、会社にとっても、

「賃金に関わることで非常に重要な書類である」

ということです。

労働時間の記録忘れについて以下に対応するべきかについて紹介します。



欠勤扱いをするべきではない



タイムカードでも、シフト表の記録でも、基本的には従業員本人が作成や打刻をするべきであり、従業員に責があることは否定できません。

(法律上は使用者にまず労働時間の記録義務があり、その協力義務(たとえば自身でタイムカードを打刻するといった行為で)が従業員にあるというようになります)

しかし一方で会社にも労働時間の把握義務があり、全面的に従業員のミスということはできないと思います。

そのため打刻や記載漏れがあった場合に、一律に欠勤などとすることは許されないとされています。

まず採用するべき方法としては

「直接の上司等が照会する」

というようになります。

できるだけ記載漏れがあった日から近い日にその漏れを発見し、記憶が新しいうちに直接の上司等が該当する従業員に「その日の帰宅時刻を確認する」ということとなります。

上司等もある程度記憶はしていることもあるので、その記憶と従業員の報告内容とをすり合わせていきます。

そのすり合わせた時刻をタイムカードやシフト表に手書き等で記載をします。

できれば、その従業員の署名を入れておいてもらい、「会社が強引に特定の時刻を記載させることを強制したのではない」ということを証明できるようにしておきましょう。

事実としてタイムカードの打刻がない時間において、本人と話し合いによってたしかに勤務がなく欠勤していなかった時間があった場合、その時間について賃金を控除することは違法ではありません。

ノーワーク・ノーペイの原則とは

労働時間は分単位でカウントしないと違法」参照。



出社時刻と退社時刻の対応の違い



出社時刻の打刻忘れの場合、そのだいたいは定時での出社であることが多いと思います。

本人と話をして、「定時の出社で間違いない」ということを相互に確認して手書き等で記載することで問題がないことが多いと思います。

反対に退社時刻の場合、出社よりもまちまちであることが多いと思います。

この場合、本人と会社の記憶の時刻のすり合わせで良いといえますが、どうしてもすり合わせがうまくできないというケースでは

従業員との話し合いによって中間時刻を採用するといった方法も検討しなければいけないこともあると思います。



あまりに打刻忘れがひどい場合には



通常はあまりないとは思いますが、まれに何度上記のように丁寧に会社が

「打刻忘れは困る」

といった指導をしていても一向に改善されないということがあります。

この場合には、ケースや態様にもよりますが、懲戒処分の検討もしていく必要もあるでしょう。

特に悪意があって不正打刻やあえて打刻をしないような場合には処分を行うことが妥当である可能性も高まってくるでしょう。

懲戒処分の種類

実際に実施するとしてもまずは軽いけん責から行います。

相当性の原則

懲戒処分実施の流れ

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